透湿、遮熱する夏涼冬温の家づくり
当社では従来の高気密、高断熱に今まで述べてきた要素を加え、 さらに使用される建材の製造にかかるエネルギーや廃棄や再利用を考慮し、 現時点で考えられるベストの家として「夏涼冬温の家」をご提案いたします。
できるだけパッシブな考えに基づき、生物としての人間がいかにエネルギーを使わず 快適に暮らせるかを追求した家、暮らし方のご提案です。
なるべく環境に負荷をかけず、心地よく健康に生活できる自然環境にも配慮した家作りを目指し、 皆様の快適な住まいをご提案します。
熱の移動を防ぐ、「遮熱」の必要性
熱の移動には対流、伝導、輻射(放射)と3つあると言われています。 従来の住宅の断熱の概念ではほとんど対流と伝導しか考えてきませんでした。
しかしながら、住宅の熱移動は平均、伝導による移動が40%あれば輻射も同じ 40%以上あると言われており、ペンシルバニア州立大学の報告では住空間の熱の伝達は 輻射が家全体の熱移動の75%に及ぶとされております。ですからどんなに熱伝導率の低い、 厚い断熱材を使ってもそれは対流や伝導の熱の移動にしか効果が無く、家全体を考えると もっとも大事な輻射熱をコントロールしなくては全く片手落ちとなります。特に夏の太陽 エネルギーの赤外線や熱線をどう防ぐかが重要な課題です。
リサイクルの木材90%以上の外張り断熱材
断熱材と言えば従来は熱伝導率と厚みだけで考えられてきましたが、 最近のヨーロッパでは、その断熱材の持つ熱容量が重要視されるようになってきております。
つまり、断熱材がどれだけ熱を蓄えられる能力があるのかという事が断熱材にとっては大事な要素です。 使用するリサイクル木材90%以上の外断熱材は、一般的に普及している化石燃料を使用した発泡プラスチック 系断熱材の代わりとなる為、原料となる石油消費の削減、製造過程で消費するエネルギーの削減、二酸化炭素の 排出量軽減につながります。また、断熱性能があり吸放湿性能が高いため、住宅の内部結露を防ぎ長寿命化へ つながります。使用後は再利用可能な環境に優しいエコ建材です。
極寒の地、北欧生まれの断熱材
断VITAL(バイタルウール)は、住宅建設のために新しく開発された自然の繊維を 原料としている健康と環境にやさしい断熱材です。カビや結露の発生を抑える作用もあります。
室内に有害な物質であるかどうかを調べるEUの試験では、第一等級に当たるM1クラスに認定され、 EUの健康基準規格でも高い評価を得ています。
環境に優しい北欧生まれの「バイタルウール断熱材」
豊かな緑と共に生きる、未来の自然環境共生住宅。
「パッシブハウス」は高度な断熱構造と自然エネルギーの活用で消費エネルギーを極端に減らしたエコハウスです。
日本で現在スマートハウスと呼ばれている住宅は、省エネ性能の高い設備機器を使用し、太陽光発電で使用エネルギーをまかなうというように、最新の省エネ機器を積極的に活用するという考え方で作られており、「アクティブ(積極的)」なアプローチです。
一方で、高い断熱性能やトリプルガラス窓の導入、庇の深さや開口部の取り方などを工夫し、家そのものの断熱性・気密性を高めることで必要とするエネルギー自体を減らし、自然のチカラを活用して快適な環境を実現するという「パッシブ(受動的)」な考え方で作られているのが「パッシブハウス」です。
パッシブハウスは電気設備に頼って消費エネルギーを削減するスマートハウスとは対極的な考え方から生まれました。 住宅性能を最大限に高めていますので、家の中の温度差が少なく、少ない冷暖房エネルギーで家全体を快適な状態にすることができ、 夏場は大きな窓を開放することで涼しい風を取り込み、快適な状態を保ちます。
できる限り冷暖房に電気を使わずに快適性を実現していますので、太陽光発電で生み出す電気は大部分を売電に当てることができます。
パッシブハウスは、1991年にドイツのパッシブハウス研究所によって省エネ住宅スタンダードとして確立されました。世界国の法規によって定められた省エネスタンダード(いわゆるミニマム・スタンダード)よりもはるかに上を行くこのシビアな省エネ基準は、その経済性が実証されると同時にドイツ、オーストリアで大きく普及し、近年ではEUとは気候の異なるアメリカや韓国でもパッシブハウスの建設が試みられております。
今後はこの考え方が地球環境と共生するための基準となっていくと考えられており、当社もお客様のご要望にお答えして積極的に取り入れて参ります。